写真館での撮影というと、どのようなイメージを持っていますか。
晴れの日に、ちょっとフォーマルな装いで、背筋をピンと伸ばして緊張しながらも笑顔をつくる、そんな写真を想像する人は多いですよね。
私の場合もそうでした。
でも、あることをきっかけに写真館のイメージががらりと変わりました。
そんな我が家の写真館に関するエピソードを紹介します。
写真館での家族写真撮影
写真館で家族写真を撮るようになったのは、子供が生まれた時からです。
我が家の長男は初孫で、おじいちゃんおばあちゃんがそれはもう楽しみに待っていた赤ちゃんでした。
初めての家族写真は、地元でも古くから愛されている、重厚な洋館をイメージした写真館と決まっていました。
家族写真撮影当日は、赤ちゃんのお宮参りの日。
主人はスーツ、私は着物、おじいちゃんおばあちゃんも正装し、もちろん赤ちゃんはセレモニードレスに身を包んでいました。
私は赤ちゃんを腕に抱き、洋館にふさわしいような布張りの椅子に浅く腰かけ、隣に主人が立って寄り添い、後ろ側にはおじいちゃんとおばあちゃんが立ちます。
TVドラマで見るような、家族写真そのものです。
でも、みんなが思うように笑えません。
カメラマンの人が「皆さん表情が硬いですよ。笑ってくださいね~」と言って下さいましたが、何から何まで日常とは異なるシチュエーションでは、やわらかい表情をつくることなんて無理ですよね。
赤ちゃんがいつ泣き出すかわからない時間との勝負の中で、なんとか撮影終了。
後日、出来上がった家族写真を受け取りに行きましたが、やはりみんな緊張した顔で写っていました。この写真、持ち帰ってしばらくしたのちは、家の中に飾ることなく大切に保管されたままです。
下の子の誕生記念写真
我が家の転機は第2子である弟の誕生後に訪れました。
とはいっても、下の子が誕生したから記念に家族写真を…というわけではありません。
我が家は歳の少し離れた兄弟で、6歳違いです。
下の子が誕生した時に、ちょうど上の子は小学校入学を迎えるタイミングで、記念写真の機会としては絶好のチャンスだったのですが、6歳ともなると好き嫌いはハッキリしていて、写真館での
家族写真撮影を上の子が断固として拒否したのです。
結局どれだけなだめすかしても上の子のOKがでなかったため、写真館での家族撮影はあきらめることになってしまいました。
正直、親である私たちは記念写真に納まりたいなんて希望は持っていません。
でも兄弟2人の写真は、素人の親ではなく、プロのカメラマンに撮って欲しいという思いはありました。でも絶好のチャンスを逃した以上、この先そんな機会はあるのかしら?と心の中には引っかかっていたのです。
お気にりの写真館との出会いは突然訪れた!
時は経って上の子は2年生の夏休みでした。
下の子が1歳半くらいになりだいぶしっかり歩くようになって、母親である私と子供2人で何の気なしに過ごしていた時のこと。
ふと「〇×ちゃんと一緒に写真撮ってもらう?」と上の子に聞いたのです。
すると「うん!撮ってもらう!」
予想外の答えです。でもこれはチャンスです。この機会を逃したら、写真嫌いの上の子は2度と写真館には行ってくれないかもしれない…そう思った私は、前々から目を付けていた写真館に電話することにしました。
その写真館は上の子が通っている音楽教室に行く途中にあり、いつも車の中から見ている写真館です。自然な笑顔で家族が写っている写真がいつも大きく飾ってあります。たびたび入れ替わる写真のなかには、子供のお友達が写っていることも。
「△×ちゃんが写ってるね!」
という会話をいつもしていたからでしょうか。あそこの写真館なら行く!という気分になったのかもしれません。
何にしろ突然決まったことなので、撮影してもらえるかどうかもわかりませんでしたが、とりあえず写真館に電話をすると、平日だったこともあり「今からでもOK」という返事。
写真嫌いの息子が急に心変わりして、弟と一緒の写真を撮りたいと言ってくれたこと、何の記念日でもないから服装はいたって普段着だということ、日常のありふれた1枚というような雰囲気で撮って欲しいことなどを電話で伝え、急いで車で向かうことにしたのです。
ちなみにその時の服装は、上の子は鮮やかなピンクのポロシャツにダメージデニムと真っ赤なスニーカー、下の子はTシャツにデニムの短パン、アディダスの白いスニーカー。かなりのカジュアル感ですよね。
それでも兄弟二人の写真撮影ができるということで、私の心はかなりウキウキしていました。
写真館につくと、30代くらいの若いご夫婦が受付で待っていてくれました。先ほど述べた飾らない普段の2人を撮って欲しいという希望を伝えるとともに、私は一緒に写らないということも伝えました。(だってあまりに慌てていたので、そんな撮影に耐えられるような身支度はしていなかったので)
撮影はいつの間にか始まっている
受付でシステムの説明や料金のことなどを奥様のほうから聞いている間、子供たちは待合のソファで遊んでいました。するとカメラマンである旦那様がカメラを片手にすでに撮影を始めているではありませんか。子供たちは自分たちが撮影されているなんて気づかずに、夢中で遊んでいるだけです。それを見て、「私の望んでいた写真はこういうものだ」と本当に胸が熱くなったのです。
10分くらい待合スペースのおもちゃなどで遊んですっかりリラックスした子供たち、そのままカメラマンに誘導されて撮影スタジオに向かいます。撮影スタジオは白をベースとしたシンプルな空間で、別に緊張するような雰囲気はありません。手慣れたように木製のナチュラルな子供椅子を出してくれていましたが、子供たちに座って欲しいという指示もありません。椅子の周りに立っている姿を撮影したり、いちいちポーズをとらせるようなことをしたりはないのです。連射機能だと思うのですが、とにかくずっと撮り続けているという感じで、静止して撮るということは一切しませんでした。
ようやくちょっと撮影っぽさも
子供たちがスタジオの中を自由に動き回っているところを、カメラマンが撮影していくというスタイルがひと段落付いたところで、ようやくひとりひとりの撮影に移ります。そのころには子供たちとカメラマンの間にはすっかり信頼関係が生まれていて、指示にも素直に従うようになっていました。
でも、一般的な写真館のような無理やりポーズをとらせるようなことはしません。床にじかに座らせたり、部屋の端から端までよーいドンで走らせてみたり、とにかくいつも通りの子供たちでした。かなりリラックスした中で撮影は終了。とにかく楽しい思い出が残った撮影だったのです。
写真を選ぶ、そしてビックリ
2週間ほどすると、写真館から電話がかかってきて「写真ができたので選びに来てください」とのことでした。今回は主人も同席して一緒に写真を選ぶことに。ただその時、「結構時間がかかるかもしれないのでご了承くださいね」と言われたのが「?」という感じでした。
予約を取って写真館に向かうと、PCの前に座るよう案内され、画面には膨大な量の写真がアップされます。
写真の量もさることながら、「こんなところまで撮ってたの?!」と驚くような写真もありました。例えば、子供たち2人の撮影をお願いしていたのですが、途中で私が子供に声をかけているシーンがさりげなく撮影されていたのです。化粧も服装もぜんぜん気を使っていなかったけれど、母親としてのやわらかい表情が印象的なその写真、気づかない間だったからこそだと思います。
あまりにもたくさんの写真で選ぶのも大変だったのですが、カメラマンの方がいろいろアドバイスしてくださり、上の子バージョンと下の子バージョンに分けて額縁タイプの家族写真に仕上げてもらうことに。出来上がりは本当に満足のいく仕上がりで、記念写真というよりは、日常を切り取った家族写真になりました。
家族写真・ペットと家族写真撮影は福岡市フォトスタジオ原田写真館Since1969 (香椎参道通り)
原田写真館 福岡市東区香椎1-12-6
家族写真HP http://family-haradaphoto.com
(ペットと)家族写真 フォトギャラリー
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